日本人の自己肯定感が低いのは、
さまざまな機関の
調査データによって証明されています。
例えば、
国立青少年教育振興機関が
高校生を対象に意識調査をした結果、
「自分は価値ある人間である」という
質問に対してYESと答えた割合は
米国の高校生が83.7%に対して
日本人は44.9%、
内閣府のデータによると「自分自身に満足している」
と答えた日本人は45.8%、
アメリカ人は86%と大きく違うことがわかります。
アジア人はみな低いかというと
そういうわけではありません。
韓国や中国は80%前後といういうデータがありますし、
実際海外へアジア人を見かけると
話し方や立ち振る舞いから
自信がなさそうにみえるのが
日本人だと言われることも少なくありません。
なぜこのような結果になるか
考えられる原因についてみていきましょう。
1言語が原因?!
自己肯定感が低い原因の一つが「日本語」
と聞くと少し驚かれるかもしれませんが、
英語と日本語の特徴をみていくと
全く関係がない
とはいえないことがわかります。
例えば、日本では手土産を持っていくときに
「気に入るかわかりませんが。。」
や
「つまらないものですが。。」
と否定から入る表現が多いと感じます。
英語では直訳すると「気に入ると思います!」
という言い方をします。
もし日本語で言いたいことを
直訳して英語で伝えたらとても
ネガティブな言い方になってしまいます。
日本では「すみません」と
いう言葉も頻繁に聞きます。
本当に申し訳ないという場合だけではなく
お声かけするときの挨拶のように
使う場合も多いのですが、
英語に直して「そ~りぃ」が
口癖になるケースもよく聞きます。
英語では本当に謝罪の気持ちを伝える時、
残念でしかたがないとき以外は
「すみません」「ごめんなさい」を
頻繁に使うことがありません。
また、英語では(アメリカ人は)あまり自信がないことでも
「少しならできます!」「やってみます」
と言う傾向がありますが、
日本人は「上手くいくかわかりませんがやってみます」
「自信はありませんがベストを尽くします」
というような言い方をする人のほうが
多いのではないでしょうか。
以前日本語がある程度わかる
ネイティブの先生と一緒に働いていた時に、
こんなことを言われたことがあります。
子ども英語のイベントを終えた際に
「最後に反省会をして終わりにしよう!」
と言ったら、
せっかく楽しく終わったのに
「反省」
っていう言葉を言われると
だめなところを振り返るようで
嫌だというのです。
言霊という言葉があるように、
発する言葉によって
その人のマインドや
行動が変化する場合も大いに
あると考えられます。
英語表現は日本語表現に比べて
ポジティブな言語なのです。
2文化の違い?!
「出る杭は打たれる」
「謙遜が美徳」
という言葉を一度は聞いたことが
あるのではないでしょうか。
日本では堂々としている人よりも、
控えめで謙虚な人が好感度高いように
思われがちです。
和の文化ではそれが自然かもしれません。
着物を着て立ち振る舞う様子を
イメージしても想像がつきます。
私個人としては和の文化が大好きですし
そのような環境で育ってきたので
初めて留学したときには
本当に戸惑うことが多かったです。
日本では相手に合わせることや
大きすぎる声で喋らない事、
相手に合わせる事などが
礼儀とされていて
協調性も大切にする文化ですが、
欧米ではどんなに小さなことでも
自分の意見をはっきり伝えないと
生きてはいけないと言っても
過言ではありません。
多少自信がなくても
チャレンジしたいことがあれば
「私やります!できます!」
というのが英語の世界では
ごく普通のことですが、
日本人にとっては
よほど自信がない限り
その一言が難しく
感じることが多いと思います。
仕事上大人の生徒さんも
たくさん見てきましたが、
最初の段階で英語に対しての
自己評価がものすごく低い場合が多く
ほとんどの人が
「英語は喋れません」と言います。
同じくらい日本語が喋れる
ネイティブに日本語がわかるか聞くと
自信をもって
「少しなら喋れるよ」と答えます。
また、日本人は褒められると
謙遜してしまいますが
英語では
「Thanks」が
普通です。
私が留学していた
アメリカでも
ホストマザーは
あいさつ代わりのように
褒めてくれました。
初めは慣れない感じも
しましたが、
言われて悪い気分の人は
いません。
例えば
「おはよう!今日のTシャツの色に合うね」
「ハロウィンのピアス、ユニークだね!」
「あなたの笑顔にはほんと救われるわ」
そんなことを毎朝言われていると
自分も相手にそんな挨拶の仕方が
できるようになります。
ポジティブな言葉を毎日話すのが
当たり前の英語の欧米では
自己肯定感が高いのも
納得できる要因ではないでしょか。