私は自分の生徒さんたちに、
可能であれば子どものうちに
海外体験することをすすめています。
以前は、
「海外はハードルが高いけれど、
留学体験はさせたい」
という親御さんの声にこたえて
小豆島の国内留学も何度か
行いました。
私自身、初めて16歳で留学しましたが、
家族や周りからは賛否ありました。
「大学卒業してからでも遅くない」
「英語がもっと上手くなってからがいいのでは」
「働いて自分のお金で行けばいい」
など、
どちらかというと
心配の声のほうが多かった気がします。
私は娘を2歳の時に海外体験させました。
それから、
5歳から10歳まで
幼稚園体験やヴァイオリンサマースクール、
私の仕事の付き合いで
ホームステイ先に滞在することも
ありました。
小さいころの海外体験は
覚えていないから無駄だという
声もありますが、
私自身はそのように
感じたことがありません。
子どもは上手く自分の気持ちや
感想を伝えられない年齢だとしても、
いつもと違った場所(国)で
いつもと違う人(人種)たちと
日本語以外の言語があふれるところで
過ごす体験は何にも代えられない
貴重な時間です。
当たり前が当たり前じゃない
他の国に行くと、
日本での当たり前が
通用しないことがたくさんあります。
それは、頭でわかっていても
実際に遭遇すると戸惑うことだったり
予想外のことも多々あります。
例えば日本では
協調性を重視する文化が
あるので、
食事の際も
なんとなくみんなが食べるものを
合わせたり、
苦手なものがあっても
言わなかったりと
さり気ない配慮が当たり前の
雰囲気があります。
一歩外に出ると、
「私はこれが食べたい」
「ドレッシングはイタリアンじゃないと嫌」
「調味料で○○は入れないで」
など、一見わがままに感じるような
声が飛び交います。
でも、
「自分の意見をはっきりいう文化の国」
では、それが当たり前。
逆にはっきり伝えないと
不思議に思われてしまいます。
「みんなと一緒で大丈夫」
という私の意見が通用することは
一度もなかったです。
また、
日本のように周りが
空気を読んで気を遣うことが
あまりないので、
口に出して伝えないと
何も伝わらないのです。
娘が幼稚園体験するときには、
自分からどうしたいか
伝えるように教えました。
「今トイレ行きたい」
「もうお腹がいっぱい」
「一緒にあそびたい」
など、自分から言わないと
伝わらないこと、
ある程度先生は見てくれているけれど、
「どうしたいか」
「何がすきで何が嫌か」
はっきり伝えること。
その心配は杞憂に終わりましたが
娘も肌で感じた体験の一つになりました。
自国の文化を知る
海外体験すると、
自分の国の習慣や文化を
客観視できるようになります。
多様化社会で生きていくため、
自分の住んでいる場所や文化を
知ることはとても大切なことです。
日本の家庭教育や
社会の価値観は
他の国と違う点がたくさんあります。
どちらがいい、悪い、ではなく
さまざまな価値観にふれることで、
より自国にも
誇りをもてますし、
これまで自分をサポートしてくれていた
家族や周りの人たちのありがたさに
気づき心から感謝の気持ちで
いっぱいになります。
最後に
いかがでしたでしょうか。
一時期コロナ過で
海外体験する人たちが減りましたが、
これからまた
少しずつ増えていくと思います。
日本の子どもたちが
もっと世界を身近に感じて
一国の価値観にとらわれずに
物事を考えられるように
なりますように。