「郷に入っては郷に従え」といいますが、
日本人としてのマナーや習慣を大切にしながら
その場その場にあった立ち振る舞いをするのが
重要だと考えています。
私は「英語」「アメリカ」「洋風のもの」に
あこがれを抱いて留学してました。
ホストファミリーに初めて教会へ連れて行ってもらったときや、
アメリカの田舎道ですれ違う車と大きな声で挨拶を交わしたときなど、
まるで映画のワンシーンの中にいるような気持ちでした。
大学のキャンパスでは、ペンケースを持たずにペンを一本だけジーンズの
後ろポケットに入れて授業にくる学生がいたり、ランチはリンゴまるごと1個を
食べ歩きで済ませる友人もいて、「なんてアメリカンなんだろう!」と
見る景色すべてにワクワクしていました。
でもそれを私がマネをしたからといって
かっこよくも何ともなく、似合う人と似合わない人に分かれてしまいます。
当たり前ですが、すべてマネをしたからといってもアメリカ人にはなれません。
日本人にとって無理がある立ち振る舞いや行動では、
逆に不自然になる場合もあるのです。
アメリカでの【贈り物】に関するマナー・習慣
私が住んでいたアメリカのファミリーは(カリフォルニア州とコロラド州)では、
ちょっとした記念日やお祝いでプレゼントを渡す習慣がありました。
プレゼントと言っても大げさなものではなく、お花一輪だったり
子どもにちいさなぬいぐるみだったり、キャンディーの詰め合わせなど
でしたが、それを結構派手目なラッピングでデコレーションしていました。
そして、贈り物を渡すとその場でビリビリと包装紙を破いて、目の前で
開けるのがアメリカのマナー。
初めて見たときにはあまりの豪快さに驚きました。
最初は子どもだけがそのような開け方をするのかと
思いましたが、大人もみんなそう。
プレゼントが身に着けるものだったら
すぐにつけて見せ、
食べ物だったらすぐに
味見をして感謝の気持ちと感想いう。
それが当たり前で常識でした。
日本での贈り物マナー
日本での【贈り物に関するマナー】はちょっと細かいですよね。
自分でも完璧ではない部分がたくさんあるので、
その都度学びだと思い、おさらいしますが、
「育ちのいい日本人」はみな知っていること。
外国から日本を眺めると、こういうマナーこそ大切にするべきことで、
相手に対しての思いやりなのだとあらためて感じました。
まず、プレゼントを渡すときには必ず紙袋から出して、
品物を取り出してから丁寧に両手で渡すのがマナー。
大きい物でも小さい物でも、
軽い物でも多い物でも、
丁寧に両手でお渡しする。
リボンがかかっている時は品物の正面を
相手の正面に向けてから両手で差し出します。
そしてその場ですぐに開けることはしませんよね。
包装紙もきれいに丁寧に開けるかたが多いと思います。
すぐに冷蔵庫に入れたほうがいいものや、
できるだけ早めにいただいたほうがいいものは
その旨お伝えする、などの配慮も大切です。
このような手土産は玄関で先に渡すのがマナーです。
また、気をつけなければならないのは
「自家製の食べ物」
どんなにご自慢のものでも、
よほど親しい間柄ではないかぎり、
手作りのお菓子やジャム、
お漬物などは持参しないようにしましょう。
アレルギーのある人や衛生面を気にする人も
多いので、昔と違って敬遠する人が多くなっています。
私の場合
私はアメリカにいる間は、贈り物をいただいたときに
アメリカ流でその場で開けるようにしました。
ただ、包装紙があまりにもポップでかわいいものが
多かったため、ビリビリと破くことができず
ここは日本流に丁寧に開けるようにしました。
すると、ホストファミリーには
「日本人ってこうやって丁寧にあけるんだ」とか
「だから日本人は指先が器用なのかな」
「おりがみがキレイに折れるのも納得」
など言われました。
どちらのマナーも知っていると、自分で臨機応変に
対応できます。
どちらの習慣ががいい・悪いではありませんので、
知っているうえで自分で決めればいいのです。
【贈り物】おみやげについて
「おみやげ」の習慣は日本がとても強いのですが、
アメリカではお土産習慣がありません。
週末に友人と出掛けるたびにホストファミリーに
ちょっとしたお土産を買っていた知人がいましたが、
いつも不思議がられていました。
また、日本の高価な伝統工芸のようなものは
価値がわからないし、アメリカの家には飾れない(合わない)
ものが多いので、贈り物としては気をつけましょう。
これからの時代に大切なこと
これからどんどん国際化がすすみ、
英語コミュニケーションするのが当たり前になりますが、
それに加えて自国にマナーや習慣をそれぞれがお互いに
学ぶことでぐんと距離が近くなったり、
信頼関係が増すきっかけになったります。
英語を学んでいる人は、
ぜひマナーも一緒に学んでいきましょう。