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自分の考えを伝える授業

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留学時代に感じたことの一つに

「自分の考えを言うことの大切さ」

があります。

日本のすべての教科は、

基本的に答えがひとつの問いしか

やりません(例外があるかもしれませんが)。

 

そしてその答えを

できるだけ要領よく覚え、

テストのときにはパッと答えられることを

求められます。

ある学校の試験では、

先生が求める答えの言葉、

一つ抜けても減点される

場合もあります。

 

でもアメリカの学校では

議論できる能力、自分の考えを

持って言葉や文章にできる

能力が問われるんです。

例えば、ある授業で、

Aの意見とBの意見について

どちらを支持するか、理由を

含めて述べなさい、と

尋ねられたとします。

アメリカでは、すぐに

思ったことを発言し、堂々と

理由をいうことが多いのですが、

これが日本の場合、

なんとなく誰かが

言ったことに合わせたり、

波風立たないよう、意見を

言わないことが当たり前のように

なっているような傾向が

あるような気がします。

 

いつでも自分の意見や考えを

伝えると言う習慣がないと、

突然尋ねられても

わからないという

ケースも

多々ありますよね。

 

 

私自身も、そういう

授業の習慣が身について

いたので、留学当時は

授業にかかわらず、

すべて自分の考えや意見を

言っていいと自分に許可するのに

だいぶ時間がかかりました。

 

なぜ改善できたかというと、

ホストファミリーの

お母さんに

いつも

「あなたはどう思うの?」

「あなたはどっちがいいの?」

「黙っていちゃわからないわよ」

と毎日言われていたから。

極端な話、どちらでもいい

ドレッシングの銘柄まで

選択させられる(笑)

それを言わないと話が

前にすすまないことも

多々あり、

自分の考えを自分で伝えるって

本当に大事なことなんだと

感じました。

 

 

どんな意見や考えでも

否定されることはなく、

逆に

ちょっと違う考えを言っても

「ユーモアがあるわね」と

評価してもらえる感じがしました。

私が生徒たちを見て感じるのは、

9歳前後になると

だんだん自分の意見や考えを

言わなくなってくること。

 

日本の学校では

先生の言うことを

しっかり聞く、守るといった

雰囲気があるのは

間違いありませんが、

自分の意見をいっても

大丈夫だという教育に

少しずつ変化してもいいのでは、

と感じることがあります。

 

もう一つ、

アメリカでのサマースクールを

受講した際のエピソードを

お伝えします。

 

 

ある授業で、毎回感想を書いて

提出する教科がありました。

当時、つたない文法だったと

思いますが自分の思ったこと、

感じたことを書いて提出していました。

 

最後の提出日の時、

体調が悪かったのと、期限に

追われてしまった焦りで、

色んな人の感想文を参考に

リライトしたような感想文を

あわてて提出しました。

 

すると、すぐに

放課後先生に呼ばれて、

「これはあなたの意見じゃないでしょう」

と言われました。

「これまでの提出物は完璧なんだから

どんなに短くても

つたない文でもいいから

自分の言葉で書いてくるように」

戻されたんです。

自分のつたない不完全な感想文を

完璧と言ってくださったのは

自分自身の考えや意見を

伝えているという

点だったと思いますが

そこを一番評価の対象にするのは

日本と違うと感じた点です。

 

期限を守ったり

ミスのない完璧な文法で書くこと

以上に

正直に書く時間がなかったことを

伝えて,

いつも通り

自分の言葉で書くことが

大切だったと反省しました。

 

自分の考えを持つこと、

伝えられるようにすることは

普段から意識していないと

意外とできないことかもしれません。

 

日本の学校環境でも

今、この瞬間に

自分がどう感じているのか、

どう思っているのかを、

自由に

伝えられる環境になりますように

と願っています。

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